中国電、域外進出に活路、首都圏で電気販売、人口減り成長限界。
2016.03.14
中国電力は7日、首都圏で家庭への電気販売を4月に始めると発表した。電力小売りの全面自由化や人口減少などを背景に、今後、地盤の中国地方で顧客や電力販売量の減少が懸念される。人口が多く成長が見込める首都圏など地域外への進出が不可欠となっている。
首都圏の家庭に提供するのは、家庭向けの新料金プラン「シンプルコース」。40アンペアで月400キロワット時使う家庭の場合、東京電力の従量電灯Bに比べ年間3%安くなる。首都圏で2~3年をメドに契約件数を3万件にする目標を掲げる。
自由化に伴う競争激化により、中国電も地域での顧客流出は避けられない。地域外に進出し電力販売量の増加を狙う。「首都圏での電気販売を軌道に乗せ、その後他地域への進出を検討する」(中国電)。顧客開拓を急ぐため他社との販売代理店契約なども検討する。
同日、プロ野球の広島東洋カープと連携したポイントサービスの詳細を発表した。カープの成績に応じてポイントが加算されるほか、7月には中国電協賛の試合を開催する。首都圏でも人気の高いカープと提携し他社サービスと差異化を図る。
日本経済新聞 地方経済面 中国,2016/03/08,ページ:11