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東ガス、電力5万4000件、家庭など申し込み。

2016.03.01

 4月から電力小売りを始める東京ガスは24日、電力契約の申込件数が約5万4千件に達したと発表した。割安な電気料金や支払料金に応じてたまるポイントサービスなどが好評を得たという。東京急行電鉄の新電力子会社、東急パワーサプライ(東京・世田谷)も同日、申し込みが2万件を突破したと発表。有力な新電力の顧客数は着実に伸びている。
 東ガスは1月初旬から受け付けを始め、1月末時点の申込件数は約1万1千件だった。2月1日に料金の追加値下げを決めたことが奏功し、23日時点で約5万4千件まで伸ばした。家庭向けが多いが小規模店舗の契約も獲得している。
 申し込みはファミリー層が多く、ほとんどが都市ガスと電気のセット割を利用するという。ガス器具販売店「東京ガスライフバル」を通じた訪問販売で得た顧客が大半を占める。東ガスは20年に首都圏の電力需要の1割獲得を目指す。
 東急パワーサプライは東急線沿線の顧客を中心に件数を伸ばした。電車の定期券やケーブルテレビなど東急グループのサービスを組み合わせ、16年度中に申込件数10万件を狙う。
 首都圏は電力の最大市場で、ほかの地域に比べ顧客争奪戦が激しい。4月に向けて新電力のさらなる契約増が見込まれるうえ、引っ越しシーズンで競争は過熱しそうだ。
 
 
 日経産業新聞,2016/02/25,ページ:3