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日立が販促一括支援、小売り向けサービス、AIで具体策割り出す。

2016.11.01

 日立製作所は24日、データ整理から人工知能(AI)を活用した販促策の提案まで一括して支援をするサービスを始めると発表した。購買履歴や顧客情報などの膨大なデータを集めて売上高などの目標を設定したうえで、AIが具体的な販促策を割り出す。小売りや食品・飲料メーカー向けにデータ分析業務を一括して代行する。
 来年1月から「顧客ロイヤルティ向上サービス」の提供を始める。まず、小売店のPOS(販売時点情報管理)やポイントカードの情報などのデータを預かり、データ別にしたり傾向をまとめたりして整理する。
 顧客の嗜好とよく売れる商品との関係などを分析するプログラムも提供する。ニーズや行動パターンを踏まえた上で、「購買単価を伸ばす」「来客頻度を上げる」など顧客と相談しながら個別に目標を設定する。
 目標値は日立が独自に開発したAIを使って分析。AIが「朝の時間帯に人員を多めに配置する」など商品企画や販売に役立つ具体的な施策を算出する。整理したデータや分析結果、最終的な業務改善案などは報告書にまとめて提供する。
 データ分析に不慣れな顧客企業の代わりに日立が一括して代行する。料金はデータ量などに応じて個別見積もり。2018年度までに15億円の売上高を目指す。
 
 日経産業新聞,2016/10/25,ページ:9