会員サイト、年内で終了、日本コカ・コーラ、「役割終えた」。
2016.10.13
日本コカ・コーラは消費者向け無料会員サイト「コカ・コーラパーク」の運営を12月21日に終了する。「オウンド(自社所有)メディア」を使った販促活動の成功例といわれ、10月時点で1300万人が会員登録していた。日本コカは「今後はスマートフォンのアプリをデジタルマーケティングの中心に据える」としている。
コカ・コーラパークは製品の販売促進に活用するため2007年に立ち上げた。サイト内でゲームや音楽を楽しむことで通貨がたまり、それをもとに試飲や景品に応募することができる。12月の運営終了後は、利用者がためていたサイト内通貨も使えなくなる。
日本コカは「消費者が使うデジタルツールの変化やソーシャルメディアの普及でコカ・コーラパークは役割を終えた」として、今後は4月に導入したスマホアプリ「コーク・オン」にマーケティング投資を集中する方針だ。会員にはメールマガジンなどを通して、アプリへの移行を促す。
コカ・コーラパークは、自社が運営する情報サイトで販促活動をする「オウンドメディア」の先駆けで、他業種に広告枠を販売するほどだった。若年層を中心に人気が拡大し、開設後2年半で登録会員が760万人に達した。ただ、その後は伸びが鈍化していた。
日本コカはコーク・オンで、自動販売機で商品を15本購入するごとに1本分を無料配布するポイントサービスを始めた。エンターテインメント系の機能を追加することも検討、年内に200万件のダウンロードを目標としている。
日経MJ(流通新聞),2016/10/07,ページ:6