オール電化で営業攻勢、九電6年ぶり販促、顧客引き留め。
2016.10.03
九州電力は28日、6年ぶりにオール電化のキャンペーンを行うと発表した。10月からテレビCMを復活させるほか、IHクッキングヒーターなどのメーカー12社と共同で九州各地でイベントを展開。オール電化向けの電気料金は新電力と比べて競争力が強い。オール電化の営業攻勢をかけて、電力自由化による顧客の引き留めを狙う。
同日福岡市内で会見した渡辺義朗営業本部長は「電力自由化でオール電化は武器」とし、「1年たった時に(離脱した顧客を)奪い返せるようにした」と語った。
キャンペーンに向けて、営業所にあるIHクッキングヒーターなどを最新機器に更新した。メーカーとの共催イベントで、省エネや使いやすさなどの利点を紹介する。12月までの期間中に前年同期比3割増の1万3千戸の契約獲得を目指す。
九電は東日本大震災による原発停止の影響で、オール電化の営業を控えていた。川内原子力発電所(鹿児島県)の再稼働で需給が改善し、2016年3月期に黒字転換したため、今年度からオール電化の営業を再開していた。
日本経済新聞 地方経済面 九州,2016/09/29,ページ:13