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電子書籍刷新で混乱、購入ポイントの返金不可?、ヤマダ、利用者反発で撤回。

2014.06.03

 ヤマダ電機が自社ブランドで運営する電子書籍サービス「ヤマダイーブック」の刷新を巡って、29日に一部で混乱が起こった。発端はサイト内で利用者向けに提示された告知文。7月末でサービスをいったん終了して新規に電子書籍サイトを立ち上げるが、その告知文の中身が既存ユーザーに不利ととれる内容だった。ヤマダは同日中に「既存ユーザーの不利益にならないように十分に配慮した対応をする」とし、当初の内容を事実上撤回した。
 当初は過去に購入した電子書籍は新サービスに引き継がれず、コンテンツ閲覧のために購入したポイントの返金もしかねるといった内容が記載されていた。これを見た一部の利用者から不満の声が続出。ネット上のニュースサイトなどでも話題となった。
 ヤマダは現行のシステムを大幅刷新し、8月に新たな電子書籍サービスへの移行を予定する。ヤマダ側は「ダウンロードしたコンテンツは新サービスへ移行後も引き続き閲覧できるように調整する」と説明している。
 引き継ぎに納得しない利用者には残高相当分をヤマダ電機のポイントで返すことにした。対応の詳細は決まり次第、利用者に個別に案内するという。「既存ユーザーに誤解を生じさせてしまい深くおわびしたい」とのコメントも出した。
 
 
  日経産業新聞,2014/05/30,7面