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関西のタクシー会社、値上げ控えサービス充実、スマホ配車・ポイント還元など。

2014.02.28

 関西のタクシー会社が4月の消費増税などによる値上げを控え、サービスを強化している。スマートフォン(スマホ)を活用して素早く配車できるようにしたり、ポイントカードで利用額の一部を客に還元したりする。
 北港梅田ハイタク事業協同組合(大阪市)は英ベンチャー企業のヘイロー・ネットワークと提携し、スマホによる配車サービスを始めた。スマホの画面を2回クリックすると近くにいる空車タクシーに直接配車情報が流れ、あまり待たずに乗車できるという。事前にクレジットカード情報を登録しておけばサインなしで料金決済ができ、小銭を探す必要もなくなる。
 独自システムで昨年11月末から京都でスマホ配車を始めたエムケイグループは今年1月下旬、大阪や神戸などでも同様のサービスを始めた。同グループのスマホ配車対応車両は京阪神で1395台に達する。
 同グループはタクシー、給油所などグループ内での支払いに使えるポイントカードを発行している。通常のポイント付与率は運賃の1%だが、スマホ配車では2%に高める。将来的にはスマホ配車の割合を2割に引き上げたい考え。
 京都市の弥栄自動車(京都市)は社内の認定試験に合格し、観光案内ができるドライバーを増やす。需要が多い観光客らに対応するためで、現在約300人いる認定ドライバーを早期に400人程度にする方針だ。
 
 

  日経産業新聞,2014/02/25,16面

【 担当者のコメント 】

 位置情報を利用したタクシー業界の戦略的スマホ会員サービスである。
 顧客のサービス関与や優良度をフラグ立てし、全てポイントに紐づけて還元していく手法など、完全に時代を先取りしている会員サービスとしてベンチマークしたい。
 この手のスマホとポイントを連動させた戦略的会員サービスは、今後多種多様な業界に広まっていくと考えていい。