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楽天ポイント、実店舗でも、顧客囲い込み競争激化、大丸など1万3300店で利用。

2014.10.06

 楽天が1日にネットでためたポイントを実店舗でも使えるサービスを始めたことで、共通ポイントを巡る顧客囲い込みが激しくなる。楽天は個人情報を特定できないように加工したうえで会員の購買データなどを分析し、加盟企業に提供する。個人の好みに合わせたクーポンの発行などができるようになり、加盟各社は新たな販促に取り組める。
 「ネットのポイントと実際の店舗を融合させた日本初のマーケティングサービスが出発する」。1日に都内で開いた発表会で、楽天の三木谷浩史社長は意気込んだ。共通ポイントの名称は「Rポイント」で、ネット通販などでためた「楽天スーパーポイント」が全国約1万3300店の実店舗でも使えるようになった。
 J・フロントリテイリングなど11社と提携した。会員は大丸や松坂屋、サークルKなどでポイントをためたり、使ったりすることができる。100~200円の利用につき1ポイントが付与される仕組み。加盟各社は今後、楽天が持つ会員9400万人分のデータを生かして新たな販促に取り組む。
 共通ポイントではTポイント・ジャパン(東京・渋谷)が発行する「Tポイント」と、ロイヤリティマーケティング(東京・渋谷)が発行する「ポンタ」が先行している。Tポイントはヤフーと連携し、ネットとの融合を進める。ロイヤリティマーケティングもリクルートとの提携で、ネット分野を開拓する。
 楽天はネットサービスのポイントの流通額が年間1000億円程度で、国内最大の規模とみられる。加盟店を早期に5万店へ拡大することを目指している。
 
 
  日経MJ(流通新聞),2014/10/03,5面