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後退するポイント制度、ジーンズメイト→廃止、ニトリ→付与半減、引当金の負担重く、新たな販促策模索へ。

2014.01.27

 カジュアル衣料専門店や家具販売店で買い物金額に応じて消費者に付与するポイント制度を見直す動きが広がっている。ジーンズメイトは2月末でポイント制度を廃止するほか、ニトリホールディングスは2月からポイントの付与率を下げる。ポイント制度は集客力の向上につながる一方で、引当金など企業側の負担も大きい。また円安や原材料高などで調達コストが上昇していることもあり、制度見直しに取り組む企業が増えそうだ。
 カジュアル衣料専門店のジーンズメイトは2月末でポイントカード制度を廃止する。同社のポイント制度は200円で1ポイントが付く内容で、100ポイント集まると100円分として衣料品や雑貨の購入時に利用することができる。
 2月末でポイントカードの新規発行とポイントサービスを廃止する。消費者がこれまでためたポイントは2015年2月末まで1ポイント1円として利用することができるようにして利用を促す。
 「想定より利用者が少なかった」(同社)こともあり、サービスの廃止を決めたという。今後はポイント引当金の一部を値引の原資として、割引きセールを積極的に実施するなど店舗の集客力向上につなげる。
 ニトリは2月24日から、税抜きで100円分を購入すると2ポイントが付く現在の内容を100円で1ポイントに減らす。同社のカードは100ポイントたまると100円として同社の商品の購入に使える。
 集客のためだけでなく、商品に不具合があった場合に購入者を追跡し連絡するために活用している。もともとポイントは1%だったが、10年に2%に引き上げた。「会員が2000万人を超えたため、付与率を以前の水準に戻す」(同社)としている。円安による輸入コスト増加に対応する狙いもあるとみられる。
 このほかカジュアル衣料専門店のマックハウスも昨年10月にポイントカードをリニューアルし、ポイントの付与率をセールに応じて変更できるようにした。4月の消費増税後には、個人消費の落ち込みも懸念される。各社ともこれまでのポイント制度を見直してコスト削減につなげるとともに、新たな販促策などで集客増を図る考えだ。

日経MJ(流通新聞),2014/01/27,6面