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共通ポイント―グループの枠超え利用(きょうのことば)

2016.04.11

▽…スーパーやコンビニエンスストア、ガソリンスタンド、外食店など複数の小売りチェーンやサービス業などにまたがって、ためたり使用したりできるポイントサービスのこと。1社だけで運営するのに比べ、ポイントがたまる機会が多く、より現金に近い感覚でも使用できるため消費者の支持を得やすい。ポイントごとに利用者が登録手続きをするといった手間も省ける。
▽…カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループの「Tポイント」、三菱商事系のロイヤリティマーケティング(東京・渋谷)の「ポンタ」の2陣営が競り合っていたが、楽天が2014年に「楽天スーパーポイント」を実店舗でためられるようにした。NTTドコモが15年に「dポイント」で参入。加盟店の獲得競争が激化している。
▽…最近は現金なしで決済できる電子マネーと一体運用し、利便性を高めるケースが相次いでいる。店舗の顧客をネットに誘導するといった効果も期待されるほか、消費者の購買情報などを収集・分析するための道具としても注目されている。幅広い企業で使える共通ポイントの普及で、「顧客を囲い込む」という発行企業の既存の狙いは薄まりつつある。野村総合研究所によると、家電量販店やマイレージなどを含めた14年度のポイント発行額は約8300億円で、20年度には1兆円を突破すると試算している。
 
 
 日本経済新聞 朝刊,2016/04/09,ページ:3