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新料金、メリット大きいのは―電気使用量多い世帯、割安に(Q&A)

2016.01.12

 Q 各社が打ち出す家庭向けの新しい電気料金は、どんな世帯にメリットが大きいのか。
 A 月々の電気使用量が多い世帯の方が恩恵を受けやすい。電化製品を多く使う世帯や大家族、ペットを飼っているなど常に空調を使っている世帯などだ。
 東電の現行料金は電気の使用量に応じて料金が3段階に分かれている。使用量が少ない1段階目と使用量が多い3段階目では1キロワット時あたりの単価に10円以上の差がある。値下げ余地が大きい3段階目の電力を使う世帯を中心に各社は割安な料金を打ち出している。
 Q 単身世帯など使用量が少ない場合は。
 A もともと使用量が少ない場合の電気料金は、最低限必要な生活水準を守るために安く設定されている。そのため、値下げ余地が小さい。電力大手の現行の料金プランの方が新料金よりも安いケースも出てくる。
 ただ新料金プランでもポイントサービスが付与されたり、ガスや通信などとセット契約したりすれば値下げされ、恩恵を受けられるプランが用意されている。
 Q どこで申し込めるのか。
 A 各社は電話やウェブサイトで申し込みを受け付けている。店舗を持つ企業の場合は店頭でも契約できる。新電力各社は駅や百貨店を利用したり、訪問販売など強みの販売網を生かしたりして売り込みをかける。
 Q 契約会社を電力大手から新電力に切り替えても問題なく電気は使えるのか。
 A 電気が送られてくる仕組みはこれまでと変わらない。顧客と契約を交わす小売会社が替わるだけで、電力大手の送配電網を使って電気が供給される。新電力の発電所でトラブルが起き、供給が難しくなった場合も大手がバックアップする。
 
 
  日本経済新聞 朝刊,2016/01/08,ページ:3