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顧客情報、専用回線で安全、日本マイクロソフト、通信4社と協力。

2016.03.01

 日本マイクロソフト(MS)は23日、クラウド上の顧客情報管理(CRM)システムにインターネットに直接つながらない「閉域網」で接続できるサービスを始めると発表した。顧客データや売り上げなどの情報を専用回線で安全に送受信できる。通信会社4社と協力し、順次提供する。
 インターネットイニシアティブ(IIJ)、米エクイニクス日本法人、NTTコミュニケーションズ、ソフトバンクと協力する。通信会社が日本MSの国内データセンターに接続した専用線を使い、通信会社と顧客企業の間は専用線やVPN(仮想私設網)で接続する。
 通信会社に回線使用料を支払い、日本MSに閉域網接続サービスの利用料を支払う必要がある。サービス利用料は通信速度やデータ量、通信会社によって異なる。
 例えばNTTコミュニケーションズの毎秒50メガ(メガは100万)ビットのプランの場合で月額40万円程度。
 クラウド上のCRMシステム「ダイナミクスCRMオンライン」の利用者はこれまで、ネット経由で暗号化したデータをやり取りしてきた。新サービスは、重要な顧客情報や売り上げ情報を、より安全に送受信したい企業に売り込む。
 日本MSはサーバーや基盤ソフトを貸し出す「アジュール」と、業務ソフト群を月額課金型で提供する「オフィス365」の閉域網接続サービスをそれぞれ2015年から提供してきた。
 
 
 日経産業新聞,2016/02/24,ページ:6