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吉野家、「Tポイント」使い新商品、客層データ生かす。

2016.03.31

 吉野家ホールディングス傘下の吉野家(東京・中央)はメニュー開発に共通ポイントの導入で得られた顧客データの活用を始める。試験販売する店舗や既存メニューで入れ替える商品の選定などに生かす。感覚に頼りがちだった商品開発の精度を上げ、ヒット商品の増加につなげる。
 2月15日に吉野家全店でカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の「Tポイント」を導入、来店客の約3割が利用しているという。そこから得られるデータを分析することで、各店の客層やメニューごとによく注文する客層などの把握が可能になった。
 まず、新商品の実験店の選定にTポイントのデータを活用する。特定の客層を狙った商品を試験販売する際に、同じ客層の来店が多い店をデータから抽出する。例えば、若者の来店が多い店だけを選んで若者向け商品の試験販売が可能になる。
 これまでは複数店舗で実験してもそれぞれ主な客層が違うため、販売結果にばらつきが出て顧客の反応がつかみにくかったという。
 メニューごとに好む客層の把握にも利用する。メニューの入れ替え時に特定の年齢層などに偏らないように構成を配慮するようにする。
 
 
 日本経済新聞 朝刊,2016/03/28,ページ:9