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HEMS、1.4万世帯対象、家庭の省エネにポイント、NTTぷらら、ひかりTVで利用可。

2014.12.18

 映像配信事業を手掛けるNTTぷらら(東京・豊島)は来年4月から家庭向けエネルギー管理システム(HEMS)の利用者向けに独自のポイントサービスを始める。消費電力の削減量に応じてポイントが付与され、ビデオ視聴料の支払いなどに利用することができる。サービスを通じて各家庭の省エネの取り組みを促す。
 NTTぷららのサービスはNTT東日本やパナソニックなどが経済産業省の「大規模HEMS情報基盤整備事業」の採択を受けて進めている実証事業の一環だ。同事業にモニター参加する約1万4千世帯を対象に、NTTぷららは来年4月から16年3月までポイント付与サービスを実施する。
 具体的にはHEMSのデータを分析しながら家庭が電気を使いすぎていた場合、まずNTTぷららが電子メールで電力使用量を控えるよう依頼する。これを受けて各家庭が省エネに取り組んだ成果を計測し、ポイントに換算して付与する。
 取得した1ポイント当たり1円として、NTTぷららの映像配信サービス「ひかりTV」のビデオ視聴や電子書籍の購入、オンラインショッピングでの支払いなどに充当できるようにする。
 現在のHEMSはスマートメーターからのデータ収集や制御に専用システムを使うのが一般的で設置の手間や初期コストがかかるのが課題だ。NTTぷららはHEMSの機能を組み込んだ専用チューナー(セットトップボックス)の開発を検討していく。
 実用化すれば引き続きポイント付与サービスの提供が可能になる。一般世帯の省エネの取り組みを促しながら「ひかりTV」などの加入者増につなげることを目指す。
 
 
  日経産業新聞,2014/12/11,11面