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ネット通販、寄り道がお得、「モール」経由でポイント上乗せ(M&I)

2014.10.16

 インターネット通販で買い物をする際、より多くのポイントを得ることができる「ポイントモール」が注目されている。クレジットカード会社などが運営する仮想商店街だ。モールを経由することで通販サイトで直接買い物するときより数倍のポイント、マイルがつくことが多い。お得な使い方や利用上の注意点などをみてみよう。
 「ネット通販で買い物するときには毎回、モールを経由するようにしている」。東京都在住の女性会社員Aさん(40)が日ごろ利用するのは、全日本空輸が運営するポイントモール「ANAマイレージモール」。1年間に1000マイル程度を上乗せでためられているという。
 ポイントモールはクレジットカード会社や航空会社などが運営している。ネット通販を手掛ける多くの企業やショップをモールに集め、買い物をしてくれた利用者に対して独自にポイントを付与する。
 カード会社が運営するモールの場合、経由しない場合と比べて最大で30倍程度のポイントが付与されることがある。「家電や旅行など、高額の商品やサービスを購入する際は、お得感はより高まる」(クレディセゾンの白又賢二ネットビジネス部長)
 利用方法は簡単だ。モールの画面で会員登録を済ませたうえで、IDやパスワードを入力してログインする。モール内では、お目当ての店を選ぶと、そのサイトに移動する。あとは買い物をして、クレジットカードなどで決済する。
 ポイントは通販サイトから独自に発行されることも多い。後になってモール運営会社からポイントが上乗せされる。クレジットカードで決済した場合は、カード会社からもポイントがつく。
 ポイントモールはアフィリエイト(成果報酬型)と呼ばれる広告の仕組みを使っている。モールを経由して買い物をしてくれるたびに、運営会社は紹介料のような形で、成果報酬を通販サイト会社から受け取る。その一部をポイントやマイルとして利用者に還元する仕組みだ。
 注意したいのは、ポイント付与率の高さだけでモールを選ばないこと。情報サイトを運営するポイ探(東京・中央)の菊地崇仁代表は「日ごろためているポイントと種類が異なれば、商品券などに交換するまでの効率が悪い。特定のポイントに集約するようモールを使いたい」と話す。
 ポイントなどは通常、利用した翌月までに付与されるのが一般的。これに対し、モールを経由することで得られるポイントは、付与までに長くて半年くらいかかることもある。有効期限切れが近づいているポイントやマイルと合わせて使うことを目的にポイントモールを利用しても、間に合わない場合があるので注意が必要だ。
 
 
  日本経済新聞 朝刊,2014/10/11,20面